見知らぬ世界/人間椅子
迷路に迷い込んだような不思議な感覚になる曲。歌詞にも「異国の戦争」という一節が出てきますが、まさに「異国」のような「異界」のような、そんな「見知らぬ世界」を感じさせる幻想的な雰囲気があります。
人間椅子「見知らぬ世界」("Mishiranusekai" - NINGEN ISU)
MVは、現在(2019年時点)のスタイル(ビジュアル)になる前の人間椅子の姿が垣間見られる映像になっています。
和嶋さんはウンモ星人ですし、鈴木さんはまだ白塗り坊主ではなく長髪です。
そして、ドラムは3代目ドラマーの後藤マスヒロさん。歴代ドラマーの中で、もっとも手数が多いプレイスタイルでした。
それにしても、かなり気合の入った良い出来のムービーだと思いませんか?個人的にはかなり好きです。全体に漂うふわふわとした独特の空気感と曲がよくマッチしています。
この曲は、同名のアルバム「見知らぬ世界」に収録されています。
バーフバリ - 勧善懲悪痛快娯楽アクション大作!インド映画入門にもオススメ
たまたま見たインド映画「バーフバリ」が、いい意味で想像をはるかに超えてきたので、紹介します!
実は、僕はインド映画を見るのはこの作品が初めてでした。
それまではインド映画というと、突然歌って踊りだすんでしょ?みたいな勝手な偏見がありましたが、それはあくまで作品の一部を切り取っただけです。確かにそういうシーンもあるものの、ちゃんとストーリーとの調和を保っていますし、当然、踊ってばかりみたいなこともありません。
この作品には、単純明快な「わかりやすさ」があります。
ヒーローが圧倒的なヒーローで、悪者がとことん悪者で、ヒロインが文句なしにヒロインで、奴隷はひたすら忠実な奴隷で...。そういう明確な構図の方が、アクション映画は楽しめます。描きたいものははっきりしていますし、どこをどう魅せるべきかもはっきりしている分、作る方も分かりやすいのでしょう。これでもか、という主人公の強調されたド派手なアクションは、もはや清々しさすら感じてクセになります。
好き嫌いはもちろんあるでしょうが、僕はこの映画の持つどこかファンタジーな雰囲気は好きでした。すぐに「そんなのありえない」的なツッコミを入れたがる人にはオススメしません。
鏡地獄/人間椅子
江戸川乱歩・作の短編小説「鏡地獄」が元になった曲。
ライブのパフォーマンスがまた良いですね!
Ningen Isu / Hellish Mirror (LIVE) 〔人間椅子/鏡地獄・ライブ映像〕
小説は青空文庫さんで読めます。
短編ですので、ぜひ読んでみてください。そして、歌詞と比べてみると一層楽めるかと思います。
原作の世界に沿って、というよりは、原作を咀嚼した上で自分なりの世界観を再構築する、というのが和嶋さんの歌詞だと思います。必ずしも上からなぞっただけではない、きちんと人間椅子の色に染め直すところが魅力ですね。
和嶋さんがこの曲のギターの演奏を解説した動画があります。
細かいテクニックや、曲作りの時のどう考えたかなどが分かりますよ!
人間椅子・和嶋慎治が解説する『新青年』論理的楽曲構築術 ヤング・ギター2019年7月号
それにしても、毎度のことながら、よくこれだけ弾きながら歌ったり動いたり出来るなーと脱帽します。
刀と鞘/人間椅子
アルバム「無限の住人」に収められた一曲。
和嶋・鈴木両氏の衣装がまた、曲によくマッチしていますね!
ギターの図太い音と鈴木さんのコブシの効いた歌い回しがよく絡み合った名曲だと思います。
「無限の住人」は同名の漫画作品に合わせて作られたコンセプトアルバムですが、世界観に特にマッチしているのはタイトルにもなっている「無限の住人」と、この「刀と鞘」じゃないかな、と思います。
「無限の住人」については別な記事を書いていますので、よかったらこちらもどうぞ!
歌詞がまたいいですよね。刀にとって、鞘は帰るべき場所。男と女、生と死、動と静...。そういった色々な対比の見方が出来ます。
美しい日本語の言い回しの中に、様々な意味合いを込めつつ、曲の展開にきちんとマッチさせる。人間椅子の魅力の一つですね。
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本編を読んでから読むことをオススメいたします。
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弐瓶先生に何が起こったのかわかりませんが、すごい落差です。驚きです。遊び心だけがあります。
本編が硬派過ぎるだけに、衝撃も増します。
霧亥はひどい扱いを受けていますし、サナカン先生は相変わらずですし、シボは完全にヒロインですし、ドモとイコの絡みもなんかほっこりします。珪素生物たちも憎めない感じでなんか可愛いです。
+αのところに入っている作品も魅力的ですし、盛りだくさんな一冊ではないでしょうか。
くれぐれも、本編より先に読まないでください。
無限の住人/人間椅子
同名の漫画のイメージアルバムとして制作された作品で、アルバム名と同じ曲名で収録されています。
漫画「無限の住人」の作者・沙村広明さんが人間椅子のファンで、制作を依頼したそうです。ジャンルを超えたコラボ、素敵ですね。
(すいません、漫画の方は読んでいないです...。いつか読みたい)
ライブではダブルネックで演奏される数少ない曲のうちの一曲。(他の曲では「夜叉ヶ池」も印象的です)
美しいアルペジオと伸びのあるベースラインが印象的なAメロから、テンポアップしての鈴木さんの歌唱パート、和のテーストのソロ、そして趣きのある歌詞。全体としての展開、バランス、完成度が非常に高い。そして、原作を読んでいなくて申し訳ないのですが、それでもなお世界観が伝わってくる感じがすごいです。
アップテンポな曲も好きですが、こういったスローテンポでじっくりと聴かせる曲もいいですね!
追伸
このアルバムに収められている「黒猫」は僕の大好きな曲です。全体的に素晴らしいのですが、特に畳み掛けるようなアウトロが震えます。個人的にはライブで聴きたい曲の上位に入ります。